2006年 01月 22日
凸凹デイズ 山本幸久 |
まずは最新作の「凸凹デイズ」。
舞台は東京、30過ぎのおやじ二人と新人の女の子「凪海」(なみ)の3人だけの小さな広告代理店「凹組」が時代遅れの遊園地を温泉開発でリニューアルするプロジェクトに関わるところから物語は始まり、「凪海」の描いたキャラクターが遊園地の新キャラに選ばれることで話は展開してゆく。
おやじ二人は、まじめで気が弱くて、それでも自分のこだわりを持っているというキャラで、ああこんな奴いるなと自分を含めて思えてしまう親しみやすさ。
この三人に10年前ケンカ別れしたキュートな女性「醐宮」がライバルとして加わり、ありふれたデザインオフィスに起こる小さなドラマが描かれる。
本の帯にある「恋愛じゃなく、友情じゃなく、仕事仲間。彼らがいつもそばにいた」という言葉が語るように、小さなドラマを取り上げたお仕事小説なんだけど、随所でちょっと懐かしく切ない気持ちになれるお話です。
この本を読んで「仕事ってお金を得る手段じゃつまんないよな」とあらためて思わせてくれました。
興味をもたれた方は、ぜひ一度読んでみてください。
本のデータ
書 名 :凸凹デイズ
著 者 :山本幸久
出版社 :文藝春秋 ; ISBN: 4163244301 ; (2005/10/25)
購入場所:Amazon
購入日 :2006年1月
by todocci
| 2006-01-22 21:20
| 読書